丹沢山/蛭ヶ岳縦走 2013/1/13 階段王国で脚力強化!
丹沢山1,567m/蛭ヶ岳1,673m 単純高低差1,223m
年末年始の休みボケが抜けないまま過酷な6連チャンの激務に突入し、何とか激務を一段落させてから気持ちを登山体制にシフトしていきます。
当初は、「稲荷山~陣馬山」ピストンを念頭に登山計画を練っておりました。しかし、前日に急遽気持ちの変化が起こり、丹沢に行ってみたくなりました。2回目となる丹沢山塊では、前回バカ尾根を利用する為、大倉からスタートしましたが、もっと近い場所に登山口はないかと探していたところ、大倉よりも往復で60キロも短縮可能な塩水橋があることを知ります。そして、塩水橋を起点に丹沢攻めを計画していきます。
アタック当日は、塩水橋から静かなスタートを切って、黙々と登り込んでいきます。丹沢山に到達した時、なんと!目の前に絶景の富士山が雄大な裾野を広げて聳え立っています。この絶景を見ちゃったら、蛭ヶ岳に行くしかないっしょ!ということで、気合いを入れ込んで縦走ピストンをしていきます。
2度目となる丹沢山塊では、改めて階段の多さに驚愕していきます。そこはまさに拷問的階段王国の支配下によって、丹沢を愛する多くのハイカーの脚力を自然と増強させていることを思い知らされることになります。
レポ作成の原動力になりますので、下記1発ランクアップのため、宜しくお願いします。
(ルート):塩水橋(7:00)⇒塩水林道⇒ワサビ沢出合(8:03)⇒堂平⇒天王寺尾根分岐点(8:48)⇒丹沢山(9:25-9:35)⇒不動ノ峰(10:10)⇒棚沢ノ頭(10:19)⇒鬼ヶ岩ノ頭(10:32)⇒蛭ヶ岳(10:58-11:50)⇒丹沢山【ピストン】(12:55-13:08)⇒天王寺尾根⇒本谷橋(14:44)⇒塩水橋(15:04)
歩行距離21.2km
※2013年1月13日時点の蛭ヶ岳山頂~丹沢山頂間に積雪はありませんでした。凍結は一部で確認できただけで、深刻な凍結状態の箇所は見当たらず。しかし翌日の1月14日、首都圏を中心に15年ぶりの大雪となりました。
前日に急遽、丹沢山塊への縦走に登山計画を変更し、同時に標高1,500m以上になりますので念のためアイゼンを準備していきます。年末にモンベルで6本爪(5,700円)、8本爪軽アイゼン(2,000円)を新調していましたので、8本爪をザックに投入していきます。
当日はAM4時20分に自宅を出発して、圏央道坂戸IC⇒狭山PA⇒相模湖東IC下車⇒一般道を走ります。
宮ヶ瀬湖の虹の架け橋を通過中、「ゆうやけハイカー 」のページでこの橋が心霊スポットだという紹介を思い出します。カメラでバシバシ撮影をしていたら、何だか急に怖くなってきました。とたんにアクセルを全快にし、鈴木亜久里張りのハンドル捌きで一気に難を逃れます・・・・。っていうか、何にも追ってきていませんでしたが。
2時間ぐらいで塩水橋に到着し、まだ暗かったのでゆっくり準備をしていきます。駐車スペースは、赤いポールの内側に縦列する形で停めていきます。全部で10台程度しか停められないので利用されるハイカーは早めの到着が必要です。
少し舗装道路を歩いていくと、天王寺峠との分岐に出ます。丹沢山までの距離が短いのが天王寺尾根ですが、登り込みの連続らしいので、敢えて車道で少し楽ができる塩水林道を歩いていきます。
暫く舗装道路を歩いていると、工事中の箇所がありました。工事は別に珍しい訳でもないのですが、この巨大クレーンをどうやってこの場に置いたのか不思議です。難易度がかなり高い場所に置いてあります。
やがて、舗装道路から山道でショートカットできる分岐が現れます。そこには、ワサビ出合の文字だけが黒マジックで記してあります。
ガタガタの中途半端な舗装路から赤いテープを辿り、山道に入っていきます。
一気に登り込んでショートカット道を登り上げて行きます。ショートカット道でオジサンハイカーを1名遠慮なく追い越していきます。
舗装道路を横断した側に登山道入口があります。丹沢山まで1時間20分の表示あり。
堂平のブナ林を爽快に登り込んでいきます。早速、階段王国のウォーミングアップを穏かに消化していきます。
高度を稼ぎながら徐々に、丹沢山との距離を詰めていきます。
丹沢三峰の稜線を伺いながら、今回初投入したチョコベビーを補給していきます。数日前コタ隊長が食していたのを見て、携帯性の良さから登山で使えると思い持参してきました。
クレイジーな階段登りを味わって、天王寺尾根との分岐に出ます。ここより、丹沢山経由で蛭ヶ岳まではピストンとなります。
一旦、穏かな登山道に入り歩いていくと、名物の拷問階段が現れます。
階段消化後、ファイト1発の鎖場登攀で高度を更に稼ぎます。
鎖場を登り上げると、大山そして13か月ぶりに見た海が見えます。海なし県に住んでいると海が珍しく、暫し感動に浸ります。因みに米国では、海の無い州をLand Lock(ランドロック)と聞いたことがあります。
少し凍結した箇所を通過して、拷問階段を1歩1歩丁寧に登り込んでいきます。
すると、前方に野生動物の気配を感じます。鹿が3頭ほどガサガサ動き回っていましたが、当方の気配を感じ逃げていきました。
そして一気に丹沢直下の木道を登り上げて、アタック体制に入ります。
まずは丹沢山登頂成功です。快晴の登山日和の中、山頂標識の奥に富士山がくっきりと雄大に裾野を広げて聳え立っています。
富士山と南アルプスの眺望が良く利いています。
みやま山荘脇のベンチで小休止をしていきます。登り込みで汗を掻いて濡れたシャツを着替えていきます。本日はなぜか真冬にしては暑いです。
小休止後、蛭ヶ岳(3.4㎞)までの過酷なアップダウンのある稜線を一望していきます。
以前、お世話になったことのある「蛭ヶ岳山荘」も確認できます。
まずは第一の鞍部まで、階段下りから入ります。陽の当たらない箇所は、一部凍結しています。私的には身内から心が凍結していると思われ、別名「凍結の帝王」とも呼ばれています。従って、足元にある凍結とバッティングは良くないので、敢えてこの凍結を心に溶け込ませながら、融合的に下っていきます。すると腰が引けない体制となりますので、下るフォームに安定感が出てきます。
凍結を吸収しながら真下に見えるハイカーの位置まで、結構な標高を下げて行きます。
丹沢~塔ノ岳間の稜線、塔ノ岳にズーム
見晴らしの利く、気持ちの良い登山道を味わいながら進んでいきます。
途中休憩ベンチの設置場所より、塔ノ岳山頂に見えるハイカーたちと尊仏山荘を捉えていきます。
やがて不動ノ峰に到達です。
再び、雄大な富士をしっかりと眺めていきます。
近づいてきた蛭ヶ岳、山頂に見える蛭ヶ岳山荘
左側、悪沢岳・赤石岳?右側、甲斐駒ヶ岳・鳳凰三山
階段を下りながら、過激な登り返しが目前に確認できます。
丹沢山~蛭ヶ岳中間地点の「棚沢の頭」を通過していきます。
絶景の富士、そして八ヶ岳
鬼ヶ岩ノ頭に到達です。見下げると結構な岩場下りに感じますので、チャッチャカは止めて慎重に下ります。
難所を越えて、階段下り&岩場下りを丁寧に消化していきます。
蛭ヶ岳まであとひと登りです。アタック体制を整えていきます。
蛭ヶ岳山荘を視界に捉え、最終階段で踏ん張りながら、背後より迫ってくる健脚ハイカーを何とか振り切ります。
山荘前で振り返ると、眼下に宮ヶ瀬湖が確認できます。
以前、お世話になった蛭ヶ岳山荘です。1年ちょっと前のことですが、懐かしく感じます。
塩水橋から休憩含め、約4時間で蛭ヶ岳に登頂です。丹沢~蛭ヶ岳間の稜線を改めて振り返ります。
目の前には富士山が聳え立ちます。
そして雄大な富士山を眺めながら、カップヌードルを美味しく頂きます。
甲斐駒ケ岳
北岳
南アルプスを一望、愛鷹連峰
塔ノ岳及び周辺の稜線
山頂標識でファミリーハイカーと撮り合った後、蛭ヶ岳山荘でオイルの補給作業をしていた管理人と暫し話込みます。一昨年お世話になった話をし、その時キャパ60人に対して55人でしたよ、と話したらそれは多いですねと言われました。昨日の12日は宿泊者17人だったそうで、本日は明日の雨予報でキャンセル続出だそうです。どうりで天気の割に擦れ違うハイカーが少ないわけです。当然のことでしょうが、1月~3月は空いていて穴場だそうで、GW近辺まで空いているとの情報を聞きます。また機会があれば宜しくお願いしますと伝えてから下山に入ります。
まずは、丹沢に向けてチャッチャカ下ります。鬼ヶ岩ノ頭に立ち向かいます。
鎖場登攀掴みポーズを決め込んで、一気に乗り越えていきます。
そして拷問階段の登り返しに耐え抜きます。
一難去って、更に豪快な登り返しです。
階段で健脚ハイカーに抜かれ、丹沢山頂に到達です。
丹沢山頂から本日最後の富士山を眺めていきます。
みやま山荘トイレ前のベンチで小休止して、起点の塩水橋に戻ります。
スーパーチャッチャカで快適に階段を下っていきます。
鎖場を下って、天王寺峠分岐点に出ます。
下山途中、目の前に見えた「大山」
チャッチャカ樹林帯を下っていきます。道標もしっかりと整備されています。
とにかく下りの王者になるくらい下り捲ります。途中鹿避けネットの枠を潜っていきます。
やがて、本谷林道出合に近づきます。
本谷林道出合に出て、舗装道路歩きに変わります。
暫く舗装道路を歩き切ると、起点の塩水橋に15時に帰着します。約8時間の登山行程でした。
その後、約25㎞先にある「藤野やまなみ温泉 」に向かいます。丹沢で受けた拷問階段による大腿筋断裂寸前の両脚を徹底的に揉み解しながら癒していきます。
■天候:終始快晴
■出会った人:40人ぐらい
■タイム:7:00~15:04【休憩含】
■形態:単独行
■水分:2.0L(ペットボトル500ml:4本)
■山域:丹沢山塊
■深Q百名山:第19座目で登頂済
■出発地点より登山口までの片道距離:94Km
■その他:
★塩水橋から入る登山道は休日でも静かなルートで、丹沢山に出ると塔ノ岳から登ってきたハイカーと合流し、多少賑やかになっていきます。更に蛭ヶ岳に至るルートは日帰りではハードコースとなる為、塔ノ岳組は引き返すハイカーが多いようです。丹沢~蛭ヶ岳間の稜線は快晴であれば絶景の連続を味わいながら、絶好のアップダウンに苦しめられていきます。
★丹沢は流石、階段王国です。裏返せば、それだけ整備が行き届いているということです。山小屋の豊富な数といい、道標の整備、入山するハイカーの多さなど大変人気のある山域だということが伺えます。次回、訪問する機会があれば、バカ尾根からの蛭ヶ岳ピストンでしょうか。厳しいダラうな。