御前山 2011/12/30 奥多摩三山登頂シリーズ
御前山(ごぜんやま) 1,405m 高低差登り875m下り1,061m
大岳山・三頭山の間に位置し、奥多摩三山の中核を成す御前山は、ピラミダルな山容が特徴的で奥多摩地域の名山です。奥多摩湖畔から重厚な山稜が伺えることから手強さを実感させられます。春にはカタクリが群生し、多くのハイカーが集結してくる賑やかな山となりますが、それ以外の時期は、比較的静かな山歩きが楽しめるようです。
2011年の山納めは、奥多摩三山の未踏であった御前山に焦点を絞り、馴染みの奥多摩湖畔より登頂を目指していきます。
入山前に宜しければお願いします。
(ルート):奥多摩湖バス停⇒サス沢山⇒惣岳山⇒御前山⇒クロノ尾山⇒鞘口山⇒大ダワ⇒鋸山⇒天聖神社⇒登計峠⇒奥多摩駅(バス乗車)⇒奥多摩湖(車回収)
AM5時15分自宅を出発します。今回は高速を使わず、ひたすら一般道で奥多摩湖を目指します。約90分で到着です。広い駐車場は、私の車オンリーでした。下っ腹が苦しかった私は、即座に200mぐらい離れた場所にあるトイレ目指して、ウサインボルト級?のダッシュを試みます。警備室にいたおじさんが何事かと窓から私のダッシュ姿を眺めていました。
スッキリした私は、警備のおじさんがいた小河内貯水池管理事務所を撮影し、熊に注意看板にドキッ!とさせられました。
水と緑のふれあい館の前から奥多摩湖を一望します。本日登頂を目指す御前山方面を確認します。
昭和三十二年十一月竣工の小河内ダムを上から見下ろします。高度感があってスリルがあります。
ベンチのある広場を通って、御前山方面に向かって歩いていきます。
いよいよ登山開始です!奥多摩地域には、熊が生息しているとの注意看板です。
階段を上っていくと展望広場の道標がありました。行ってみると、広いけど特に気になるような場所ではありませんでした。
奥多摩湖を正面に捉え、更に上にある頂上広場の方に行ってみます。テーブル付きのベンチが2台設置されていました。
再びコースに戻り、奥多摩湖を横目に見ながら登り込んでいきます。このコースはダム巡りが好きな方に、かなりのお勧めコースですね。登りがちょいキツイですけど。
高度を稼ぐに連れて、勾配がきつくなってきます。ロープが張られている箇所は、遠慮なくロープを掴んでいきます。
踏ん張りを効かせながら登り込んでいくと、奥多摩湖を見下ろせるようになり、かなり高度を稼いできたことが伺えます。
サス沢中継所にはカメラが備えてありました。正面に一望できる奥多摩湖を映し出していることでしょう。
集落も見えます。奥多摩湖がこんなに美しいとは・・・ここまで上がって見ないとわかりませんね。ほんとダム巡りとセットでお勧めです。
やがて大ブナ尾根に入り、登り込み体制へとシフトしていきます。
山納めに選んだコースは、気持ちが悪いくらい静かすぎる山道です。シーズン中は逆になるのでしょうけど。
傾斜のきつい登りを頑張って高度を稼いでいきます。奥多摩湖がはるか遠くに見えるようになってきました。
木段が見えてきました。進んでいくと体験の森と道標に記載があります。
その先に山頂がありました。まずは、惣岳山1,341mに登頂成功です。
御前山まで300m地点に、見晴らしの利くポイントがありました。
少し上がったポイントでM.t Fuji が見事な角度で見えます。
御前山に登頂成功です!約2時間半かかりました。山頂は横長で広く、多くのベンチが設置されていました。しかも貸切山頂です。
奥多摩方面の山々、そして反対側には丹沢方面が、多少樹木に遮られながら眺望できます。
丹沢方面を中心に暫く眺望していました。気が付くと20分ぐらい休憩していました。身体が冷えないうちに、周回コースのロングコースで下山していきます。
整備された道を下っていきます。凍結している箇所がありましたが、アイゼンを装着する程ではありません。
避難小屋との分岐に出ました。下山ルートの方向と異なりますが、小屋に立ち寄ってみることにします。
宿泊が可能なくらい立派な避難小屋です。御前山の自然の説明版が脇にありました。
小屋の中を覗いてみると、10人強は宿泊できそうなスペースです。隅っこに雑記帳がありましたので、達筆な字(爆)でサインしておきました。
分岐点に戻る途中、「カタクリの花を採取しないで下さい」の張り紙がありました。シーズン中は、きっと花が一面に咲いていることでしょうね。本日は誰とも出くわしていない静かな貸切山行が続いております。
分岐より大ダワ・鋸山方面に向かい、気持ちの良い登山道を歩いていきます。
やがて山頂らしき場所を通過していきます。クロノ尾山と表示されています。
鞍部に辿り着くと車道に出ました。トイレがあり、クマ目撃情報の掲示が貼り付けられています。
車を置けそうなスペースがあるこの地点が、大ダワ994mでした。
車道を使って奥多摩駅に下る方法もありましたが、敢えて鋸山目掛けて150m程登り返していきます。その後、鋸尾根で下るルートを選択していきます。
分岐までは、かなり過酷な急坂を登っていきます。ここで本日初めてのハイカーと擦れ違いました。ここまで貸切ってことは、登り納めに御前山を選択するハイカーが少ないってことかな・・・。ただ単にこの時期は、山登りしないだけでしょうか。
奥多摩駅とは反対方向になりますが、折角なので急峻な鋸山を登頂していきます。
山頂までは、短期決戦のしんどい登り込みになりました。1,109m鋸山登頂成功です!・・・と気合いを入れましたが、無意味でした。展望なし、味気なし、ただ疲れただけでした。山頂では、オヤジ3人組にカップラーメンを喰っている姿を見せられ、余計に疲れてきました。
ガレ場下りでは慎重歩きに変わります。そして、ササ原地帯を通り抜けていきます。
集落が下の方に見えてきていましたが、まだまだ遠い位置にいます。
ガレを下り振り返ってみると、ピラミダルな山容の御前山稜線を見て、自分なりに感動します。
鉄梯子を登っていくと、祠と天狗らしき姿が彫られている石碑が設置されていました。登頂御礼の意味を込めて手を合わせます。
高度を下げていくに連れて街方面が鮮明に見えるようになってきました。
ピラミダルな山容を再度確認して、チャッチャカ下っていきます。
愛宕山を登り返す気力が無かったので、直に登計集落へと下っていきます。
集落に下りてから車道に出ます。左右どちらに向かえば奥多摩駅に辿り着けるのか迷います。近所にいた婆さんに尋ねると「左だ!」と言われ素直に向かいます。
町営氷川有料駐車場の前を通過していきます。12月1日~2月29日まで無料開放しています。
奥多摩駅に向かって歩いていきます。ふと川向こうを眺めると、日帰り温泉の施設がありました。
奥多摩駅に13時15分到着しました。奥多摩湖行きの次のバス時刻は、13時55分で40分待たなければなりません。
駅前で行動食を口にしてから、周辺をぶらついていたら、すぐにバスの時刻になりました。奥多摩湖行きのバスに乗車します。
バスに乗車するとなんと!私だけのゴージャスな貸切状態です。アベックハイカーがバス運転手に温泉の場所を尋ねていました。どうやら、「もえぎの湯」は年末の関係で休業だったらしいです。運ちゃんは、青梅にある温泉施設を紹介していました。
ゴージャスな貸切乗車は15分ぐらいで終了です。運賃340円を支払います。
約7時間ぶりに戻ってきた奥多摩湖です。登りに使用した大ブナ尾根を眺めていきます。本日は、妬けに奥多摩湖が輝いて見えますね。
駐車場に戻ってから、約19キロ山梨県方面に向かい「道の駅たばやま」に到着します。そして、2回目の訪問となります「のめこい湯」まで歩いていきます。
駐車場から少し歩きます。雲取鴨沢ピストンの帰りに訪問した時、脚を引きづりながら「のめこい湯」に到達した記憶が甦ります。
約7ヶ月半ぶりの訪問です。のめこい湯は、個人的に好みの温泉のひとつです。1年間の疲れと垢を洗い流すには、最高の日帰り温泉でした。1時間以上ゆっくりと浸かり、完全に身体を癒します。湯上がり後、食堂にてカレーライス(600円)をおいしく頂きます。
その後、腹を満腹にさせた私は、2Fの休憩室に移動して仮眠体制をとります。1時間近く、ゆっくり癒し仮眠をとらせていただきました。これにて無事に山納め企画は終了です。
■天候:晴れ
■出会った人:15人(鋸山手前までは完全貸切、鋸山3人、鋸尾根12人、バス貸切)
■タイム:7:15~13:15(奥多摩駅到着時)
■その他:
◇山納めに選んだ奥多摩の御前山は、適度な標高、適度な登り、適度な樹林帯として、山納めに相応しい山行となりました。奥多摩湖を起点とした大ブナ尾根のコースは、ダム巡りがお好きな方には是非、訪問していただきたいコースと感じました。また、カタクリの花が咲くころにでも訪問してみたくなりました。
◇2011年度山行の完結として、拷問過ぎない適度な疲労感が得られ、癒し温泉で充分に適度な疲労感を抜き取ることができました。個人的には、のめこい湯は最高の癒し温泉でした。
◇最後までご覧いただきありがとうございます。2012年も怪我のないように楽しめる山行を目指して、質の低いレポ作成を心掛けていければいいなと思っています。どうぞ宜しくお願い致します。