観音山(秩父) 2011/4/28 気まぐれ登山
小鹿野町にある水子地蔵寺先のトンネルを抜けると秩父札所31番観音院があります。観音院本堂裏手に観音山に通じる登山道があります。
毎度小鹿野方面の山に訪問する時、観音山も抱き合わせで登頂する計画を立てておりましたが、つい下山すると温泉で癒すことを優先的に考えてしまいがちで観音山を登頂する機会を逸っしておりました。
そこで今回、早朝の悪天候後、突発的に思いつき観音山を目指してみることにしました。
(ルート)秩父札所31番観音院仁王門⇒新生代第3紀の地層⇒見晴し台⇒牛首峠分岐⇒観音山山頂⇒牛首峠分岐⇒日尾城址⇒牛首峠⇒観音院
突発的に計画した山行により自宅を10時に出発、299号廻りで小鹿野町へ。観音院には12時30分到着し遅刻ハイカーとなりました。
土産屋”観音堂”の前を通り、仁王門に立ちます。
ここから本堂までは”296段の階段をお経を唱えながら登って下さい”とのことです。お経の数に合わせて階段の数が造られているみたいです。
仁王門では、日本一の石仁王が両側を固めていました。たいへん立派で力強く見える石仁王像です。
仁王様の大きな手相像からお経(般若心経)を意識しながら登って行きます。9年ぐらい前、近くの観光地で岩盤の崩落事故があったそうで、ここも少々気を付ける心構えが必要です。
石段を登って行くと、周囲には石碑やら石仏が多く存在しておりました。
一歩一歩精神を集中して石段を踏み込んでいきます。途中観音院の案内図がありました。
本堂に到着です。岩壁に三方を囲まれており、崩落したらブッ潰れるでしょうね。観音堂で登山安全祈願をしていきます。
向かって左側では、勢いのない”聖浄の滝”が流れ落ちており、鯉が餌を求めて寄り集まってきました。
”新生代第3紀の地層”2千万年前の地層を見上げるように通ると登山道に繋がります。
本堂裏手より観音山を目指していきます。
観音山を目指す途中、見晴らし台に立ち寄ります。
戦国武将「畠山重忠」の家臣「本田親常」が矢を射通したといわれている岩穴らしき部分が見えました。
見晴らし台からは左手に”観音山”右手に”大石山”が眺望できました。
馬の蹄跡洞窟では、37体の石仏が断崖の切れ目に並んで置いてあります。
少し寄り道をしてしまいましたが、いよいよ観音山登頂を目指して木の階段を登り込んでいきます。
木の階段は思ったより長くしんどい勾配が続いておりました。一部補助ロープがありましたのでいつものお約束で掴んでみます。そして使用させていただきました。
杉林の中を進んでいくと牛首峠分岐点に到着しました。ここから観音山のピストンになります。
細い登山道を登っていくと仁王尊細工場跡に出ました。何処に工場があったのでしょうか。
急で長い木の階段を高度を稼ぎながら登り込んでいきます。運動不足のせいかスタミナが切れて息が上がってしまい、途中ヘバッテしまいました。
仁王尊採石場跡を通り過ぎ、自分を追い込みながら山頂を目指します。木の階段の先がピークと思いきや偽ピークでした。
偽ピークを廻り込み仕上げに入ります。ようやく三角点が見えました。
約1時間で登頂成功です。二等三角点と山頂部分です。ベンチは腐りかけて崩れおちていました。15~16人ぐらい休憩できるスペースはあります。
観音山山頂698M看板が倒れかけており、木の間にぶっ挿しておきました。再び倒れかけて気が付いた方がおりましたらぶっ挿しておいて下さい。低山のわりには眺望は絶景です。
奥側に両神山が見えており、武甲山もきれいに見えていました。
花がきれいに咲いていて、花に無知な私は何の花か名前がわかりません(アカヤシオ?ミツバツツジ?)。写真中央には雲取山が確認できました。
15分ぐらい山頂で休憩していると分厚い雲が観音山上部に現れてきました。山頂で突然の嵐に見回われたら、危険だと感じ下山することにしました。
木の階段をサッさと下りて行きます。すぐに牛首峠分岐点に戻ることができました。
牛首峠に向けて歩を進めます。牛首峠0.8Kの崩れた道標が落ちていました。
トラバース気味の歩きづらい場所を通り抜けて道標を確認します。
途中、観音山を振り返って山頂を確認できる場所に出ました。天候は持ちこたえたようです。
「ジュース並の雨が降る」と倉中生徒会は、スコールのような雨にでも遭遇したのでしょうか。その先には、鎖場が1箇所だけありました。
日尾城址に立ち寄ってみます。こんな場所にどうやって城を築いたのでしょうか。きっと、かなり小ぶりなお城だったのでしょう。
炭焼きがま跡を下り、馬上地区からの合流点に出ます。
牛首峠の合流地点から仁王門方面へと下ります。牛首峠から先の登山道は荒れかけていました。
沢沿いの荒れ地を抜けて行くと崩落箇所もあり歩くときは要注意です。間もなく駐車場が見えてきました。
下山後、観音堂の土産店で女性店長?からお茶とコンニャクの接待を受けました。女性店長?は城峯山の麓で育ったとのことで、将門の隠れ岩や小鹿野町の話で盛り上がりました。
突発登山で汗を流した身体を癒すため、個人的にお気に入りの”両神薬師の湯”に立ち寄ります。
■天候:晴れときどき曇り
■出会った人:貸切り
■タイム:12:30~14:45
■その他:
◇山の梯子で観音山を利用してみようという考えが甘かったことを知らされました。距離は長くありませんが、前半に高度を稼がせる木の階段が密度の濃い山行となり、「観音山は甘くない」ことを身体で味わいました。思っていたよりきつい山でした。半日コースプラス温泉セットと考えれば楽しめるコースではないでしょうか。
◆推奨サイト:ゆうやけハイカー