国師ヶ岳/北奥千丈岳 2011/6/10 標高2500M超単独無酸素登頂シリーズ
国師ヶ岳(こくしだけ)2592M/北奥千丈岳(きたおくせんじょうだけ)2601M
大弛峠からの金峰山ピストン終了後、小休止中、この後の山行を続行するか検討することになりました。一旦は温泉での癒しを優先し、大弛峠からの撤退の意思表示を示す段階にありました。
しかし、慎重に検討した結果、当面大弛峠を訪問できないだらうと考え、撤退の意思表示を撤回することになります。改めて、国師ヶ岳への連続登頂で、肉体への限界に挑戦していくことを決断するに至ります。
国師ヶ岳は、日本三百名山のひとつで、一等三角点を持つ山です。北奥千丈岳は、奥秩父最高峰として知られている山です。金峰山登山後の余力をフル稼働させ、両山を踏破しにいきます。
(ルート):大弛峠⇒前国師岳⇒三繋平(みつなぎだいら)⇒国師ヶ岳⇒三繋平⇒北奥千丈岳⇒三繋平⇒夢の庭園⇒大弛峠
それでは国師ヶ岳に向かう為、12時5分登山開始です。この時間からの登山は、リスクが高まる「ゆうやけハイカーモード」になります。登山口は、この先にある大弛小屋の横から始まります。
珈琲がおいしいと評判の大弛小屋の前に出ます。登山道は小屋右手側にあります。甲武信ヶ岳もここから6Kということで、縦走もできますね。(行きませんけど・・)
国立公園特別地域につき、犬の散歩は止めてほしいとの注意書です。先程の金峰山で出会った犬の散歩ハイカーチームは、国師ヶ岳には入山できませんね。
登山道は、初っ端から木の階段で整備されていて、大石が露出している地帯を通過していく箇所があります。
驚くことに、整備された階段は延々と続いており、足元は安全で安心して登っていけます。
フラットな木道を歩きながら、心拍数が上がって乱れた呼吸を調整していきます。木道階段のおかげにより、高度を安定的な間隔で稼いできました。
再び階段登りが続きます。その後、露岩地帯に入ります。
金峰山方面を振り返ると、ガスリかけていました。登山道に転がっている露岩は、段々大きくなっていきます。
そのまま前方に進んでいくと、視界が開き始め”北奥千丈岳”を捉える地点に出ます。ここで仲の良さそうな親子三人組ハイカーと擦れ違います。
間もなく山頂が見えてきて、登頂成功かと思いきや”前国師岳”に到達でした。”前”とか非常に紛らわしく”偽ピーク”もいいところですね。
前方にやや下り気味の階段があります。そちらの方面に歩いていくと、本物の”国師ヶ岳”山頂が見えていました。
少しペースを上げ、アプローチしていきます。すると、三差路の登山道になっている”三繋平”に出ました。
国師ヶ岳に向かってグングン突き進みます。
今度こそ本物のピークです。”国師ヶ岳”に登頂成功です。登山開始から40分で登頂できました。標高は2592M、単独無酸素登頂(酸素ボンベ無)です。
早速、一等三角点を確認しにいきます。雲取山以来の一等三角点なので、感激的なタッチをします。
山梨百名山の山頂標識です。正面左側には昨日登頂してきた乾徳山山頂らしき部分が確認できました。
正面にはこれから向かう”北奥千丈岳”がどっしりと構えています。山頂標識がズームで確認できます。
山頂は貸切状態で、ゴツゴツした岩を椅子にしてオニギリを食べました。
昼食後、分岐点の三繋平まで戻り、北奥千丈岳に向かいます。
こちらの登山道は、一部残雪地帯がありました。分岐点より10分もかからない程度で山頂の見える場所に出ます。
奥秩父の最高峰、”北奥千丈岳”の登頂に成功しました。標高は2601M、こちらも単独無酸素登頂です。日和田山305M、伊豆ヶ岳851Mの低山でトレーニングを積んできたハイカーとしては、2600M超は酸素濃度が薄く感じられます。
先程登頂してきた国師ヶ岳です。AMに踏破してきた金峰山方面は、山頂が随分とガスってきていました。小田原からお越しの仲の良い御夫婦は、山頂に到着している頃でしょうか。
車で高度を稼いできた林道川上牧丘線が見えます。そして登頂意欲を持った瑞牆山も確認できます。
少し肌寒くなってきたので、下山することにしました。分岐点まで下り、前国師岳を通過していきます。
長い木道階段をゆうやけハイカー的に、チャッチャカ下りしていきます。
”夢の庭園”に出ます。こちらのコースからでも登山道に合流できるので、散策ついでに庭園内を突き進みます。
原生林に囲まれた古生代といった感じの雰囲気です。木道階段をチャッチャカ歩きしていきます。
夢の庭園の説明書きがある場所で、登山道に合流します。
あとはガンガン下って、大弛小屋に出ました。
14時駐車場に帰着です。約2時間弱の山行を、金峰山に続いて楽しむことができました。撤退をしなくて正解でした。
約1時間林道を下り、山梨市にある”花かげの湯”に立ち寄ります。本日、無酸素登頂で三山をクリアして、心拍数が上がり気味の身体を癒すことにします。
内湯、露天があり、露天の温度は38度で、私好みの湯でした。露天風呂で疲弊した身体を癒している時のことでした。私を含めて15名ぐらいの客がいました。ここの温泉客は、それぞれ単独かと思っていたら、移動しながら話し込んだり挨拶を交わします。
私が癒し気分で浸かっていると、何処の馬の骨が呑気に露天風呂に浸かっているんだ!的な視線を周囲の爺ぃ達から浴びせられます。そこで、爺ぃ達の視線に対抗して、露天風呂中央部に移動して、堂々と浸かり脚部を揉み解します。
リーダー的な爺ぃが社会的事象の議論を展開し始めます。
「静岡のお茶っ葉で、放射性セシウムが検出されたんだってなぁ!出荷停止だそうだ!」
「隣接している山梨県で、放射能が出ねぇってことはねぇだらう・・・」と原発事故に怒り浸透気味で仲間に熱弁します。
「行政は調べねぇのかぁあああ!!!!一体何やっているんだぁぁぁああ!!」と雄叫びます。
なぜか元行政に身を置いていた私の心臓に、その雄叫びが「グサリィ!!」と突き刺さります。確かに行政組織というものは、指示待ち族の体質でしたから上からの指示がないと何も動きません。その体質はきっと、今も昔も変わらないことでしょう。
放射性物質に怒りながら、長湯のできない爺ぃ達は短時間で不満気に消えていきました。偶々、近隣住民が浸かりに来る時間帯で、ボス爺ぃ率いるチームのいるショバに遭遇したのだらうと感じた癒し温泉でした。
■天候:曇り時々晴れ
■出会った人:5人
■タイム:12:05~14:00
■その他:
◇奥秩父最高峰の北奥千丈岳を登頂したことで、奥秩父を制覇できた気持ちになってしまいました。国師ヶ岳が目的でしたがサブ的な北奥千丈岳の方が雄大で魅力的な山に写りました。大弛峠は暫く立ち寄ることのない場所ですが、いつか機会があれば、北奥千丈岳からの眺望に期待して訪問してみたいと思います。
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