雲取山(鴨沢コース) 2011/5/10 攻略的日帰り単独ピストンシリーズ
雲取山(くもとりやま)鴨沢コース 2017M 高低差1251M
今回は3度目の登頂になります”雲取山”です。過去に三峰ルートより2度登頂をしていましたので、今回は鴨沢ルートを初めて利用して登頂を目指していきたいと思います。
画像左側が「埼玉県」右側が「東京都」の山頂標識です。奥には「山梨県」の標識もあります。1都2県をまたがる雲取山は「日本百名山」として人気のある山で、山頂には1等三角点があります。
(ルート)小袖乗越駐車場⇒登山口⇒堂所⇒七ツ石小屋⇒ブナ坂⇒奥多摩小屋⇒小雲取山⇒雲取山⇒小袖乗越駐車場(ピストン)
自宅をAM3時20分に出発して約2時間強で鴨沢に到着します。ここでトイレに寄ってから、登山短縮を狙い小袖乗越駐車場に向かいます。
トイレ裏側の道路から進入していきます。橋手前の道路から進入すると鋭角に曲がらなければなりませんので、切り返しが困難となります。
途中車道を歩いていた男性シングルハイカーを追い越して、5分ぐらいで小袖乗越駐車場に到着します。駐車場は30台ぐらい置けそうなスペースがあります。5時40分登山開始です。
300Mぐらい車道を歩くと登山口に到着します。登山口手前左手に駐車スペースがありました。
車道で先頭らしきハイカーを車で追い抜いたので、熊避け係担当になっているかもしれません。
熊鈴を装着して軽快に歩き始めます。すぐに廃屋を通り過ぎていきます。
植林地帯の軽めの勾配が暫く続きます。
1時間程度でしょうか。汗をダラダラと掻きながらアップの歩きをこなして休憩ポイントに到着です。山頂までは序章程度の道程ということでしょうか。
歩き始めて1時間20分が経過して”堂所”に到着です。ここで奥多摩小屋のテン場で前泊して休憩をしていた男性シングルハイカーと出会います。稜線の登山道は強風が吹いているとの情報を得ます。本日の奥多摩地域の天気予報は12時までは晴れ、15時以降は雨となっておりました。台風が近づいているので早めの下山を心掛けようと思います。
その先もダラダラと登りが続き高度を稼ぎにいきます。
そして分岐道を発見!七ツ石小屋経由の近道が右手にありました。ここまでは、ややハイペース気味にきたので体力の消耗を感じておりました。
ジグザグに結構な急登を強いられます。途中、息が上がり立眩みが生じます。久々のロングバージョンに対するプレッシャー及び早起きによる睡眠不足が効いているのでしょうか。加えて天候の悪化を予想してのハイペースが効いてしまいました。
その場に座り込み諦めるか考えました。しかし、ここは一発リーダーシップ能力養成と考え、自分に最大の気合いを込めて登り込みに入ります。ここでのリーダーシップとは、登頂が成功したら次回以降、人を連れてこれるという意味です。
ウイダーゼリーを補給してコンディション調整を図ります。そして、急登をこなして”七ツ石小屋”に到着です。
「富士の見える山小屋」のフレーズがありますが、厚い雲により富士は見えません。周囲の山々は絶景でした。小屋は素泊まり3500円で、七ツ石山、鷹ノ巣山方面の登山でも利用できます。
分岐道をブナ坂方面に向かいます。急登したおかげで稜線の近くまで高度を稼ぐことができました。
ブナ坂手前の登山道で、年配の男性2人組ハイカー及びレンジャー部隊のような6人組と擦れ違います。
”ブナ坂”に到着です。ここから先はワイドで見晴らしの良い石尾根縦走路となります。
飛竜山が近くに見えてきて視界が一気に広がります。その代わり強風に煽られるようになりました。雲行きも微妙な感じです。
とても気持ちが良いくらい見晴らしが利く登山道は暫く続きます。
しかし、遠くで降っている雨が強風により飛ばされてきています。そろそろ合羽も準備かな。
雲取山ヘリポートを通り過ぎます。
ヘリポートから近い位置に奥多摩小屋がありました。時刻は8時でした。雨が強まってきたので、ザックから合羽を出して装着します。こちらの小屋も素泊まり3500円自炊のようです。テン場は400円。日の出を楽しむなら小屋泊がベストなのでしょうけどね。
その先では巻き道もありましたが、小雲取山まで直登コースを進みます。
高度を稼いで富田新道への分岐も直登していきます。
こちらもかなりきつめの登りが連続していました。大腿四等筋の膝上が攣り始めてきました。山頂まで持ち堪えるかどうか・・・。
必死に登り切るとそこは偽ピークとなっており、絶景を見ながら廻り込みます。遠方に見えるピークは今度こそ本物でしょうか。
そうです、はっきりと肉眼で雲取名物の避難小屋を確認できました。登頂まであともう少しです。
最後の最後、小屋まで急登を強いられます。遂に右脚大腿四等筋が攣り始め、左脚脹脛も攣ります。山頂手前で両脚を揉み解します。やっとの思いで小屋まで到達できました。
一先ず、宿泊できそうな小屋の中を確認してから、山梨県の山頂標識前を踏みます。
避難小屋の先を僅かに登ると、そこは雲取山山頂です。
今年初の2000M級の登頂成功です。時刻は9時10分、約3時間半かかりました。山頂は完全貸切状態でした。
3度目の登頂にして、初めて富士の姿を部分的に肉眼で捉えることができました。ここ雲取では完全体の富士を捉えることは叶いませんが、喜びを感じることができました。
雲取との相性が悪く、毎度天候に恵まれません。もし4度目があれば、天気予報で完全に快晴の日を選択しようと思います。
一等三角点と昔の原三角点(非常に珍しい)です。
反対方向には恐怖の三峰コースが見えました。三峰方面は厚い雲に覆われており、長く続く樹林帯はかなり薄暗い状態になっていることでしょう。山頂上空も雲の動きがかなり速いです。
山頂の貸切状態をゆっくりと堪能できましたので、避難小屋に戻ります。
40分休憩をしたので、そろそろ下山準備に入ります。脚部痙攣も落ち着き、もう一度、富士山を確認してから下ります。
下山し始めた頃、男性シングルハイカーと擦れ違います。
更に風が強まりかけて、天候が悪化する前に下山したいところです。
一旦、小雲取山を登り返します。
まだまだ続く登山道を見下げます。ここからも富士の一部を確認できました。
奥多摩小屋、ヘリポートを通り過ぎます。
七ツ石山を前方に捉え、ブナ坂までサッさと下ります。
登りは七ツ石小屋から登ってきたので、ここは鴨沢に素直に下ります。
七ツ石小屋が遠方で確認できます。ひたすら下ります。
ここにも七ツ石小屋への分岐がありましたね。この場所から5分の表示あり。
ここで男性8人のパーティに擦れ違います。先頭を歩くリーダー格の方と会話をします。山頂での天候の状況及び尾根沿いの強風を伝えました。天候悪化は覚悟の上で登頂されているとは思いますが、14時ぐらいまでは持つのではないでしょうか。
その先でな・な・なんと、久々のおーまい・ごっと!危うく踏みつける直前に向こうから逃げてくれました。「蛇」の登場です。
やっと堂所まで下りてこれました。朝7時に通過してテン場泊の男性と会話を交わした場所です。まだダラダラ長い下りが残っているよなぁ・・・。両足、親指の爪が血豆で割れ欠けていた箇所が痛み出します。
親指の爪を庇いながらの歩きになっていたので、変な所に負荷が加わり歩くペースもかなりダウンです。このダラダラした長い道程をよく登って来れたなぁ、と有森選手ではありませんが、自分で自分を褒めてあげたくなりました。
標高1000M以下では晴れていました。しかし脚部は腐りかけています。痛みが増してきました。廃屋が見えてきた時、あと少しの辛抱で「のめこい湯」で癒してやると脚部に訴えます。
ようやく登山口に辿りつくことができました。車道が見えてきた時にはホッとしました。
脚部がボロボロになっていた自分の姿をガードミラーを利用して撮影してみます。
鴨沢の駐車場にしなくて良かったと小袖の駐車場に戻り感じました。時刻は12時40分でした。休憩を除くと約6時間強歩きっぱなしでした。早速着替えをして楽しみにしていた”のめこい湯”に向かいます。
鴨沢から国道411号を山梨方面に6K、10分ぐらい走ると道の駅「たばやま」に到着します。道の駅駐車場からのめこい湯入口があります。
両脚がボロボロの状態で階段を下り、橋を渡らされるとは・・・・。本来、駐車場から自然を満喫しながら温泉まで行ける場所を拷問のように感じました。
”のめこい湯”入口に無事到達です。料金を支払いすぐに温泉で疲弊した脚部を徹底的に揉み解します。内湯は38度で自分にとっては適温で、珍しく90分近く風呂にいました。露天はちょっと温度が熱めでした。温泉での癒し方を改めて痛感しました。
■天候:曇りときどき雨、晴れ
■出会った人:22人(男性シングルハイカー3人、レンジャー部隊6人、パーティ8人、男性年輩ハイカー2人、男女混合学生3人)
■タイム:5:40~12:40
■その他:
◇鴨沢ルートはアップダウンの少ない単調な歩きですが、稜線歩きでは絶景が楽しめます。三峰ルートと比較すると疲労度は10:7ぐらいの割合ですね。三峰ルートは登り返しが3回あるので下りも登山の延長をしている感じで過酷でした。
以下、個人的見解の両ルートでの比較ポイントです。
<鴨沢ルート>
メリット:
①登山道は明瞭で尾根沿いが開けるので明るい。
②富士山が眺望できるポイントが多い。
③なんとなく爽やかなイメージがあり歩きやすい。
デメリット:
①登山道がダラダラと長い。
②雲取山荘には遠い。
③雷雨が発生した場合、奥多摩小屋から避難小屋の間に逃げ場がない。
<三峰ルート>
メリット:
①樹林帯が長いので神秘的な雰囲気を感じられる。また雨天でも濡れにくい。
②レリーフなど見どころもあり、アップダウンの変化が楽しめる。
③三峰から山頂までの区間500M毎に距離表示されており、現在位置を把握しやすい。
デメリット:
①野生動物の出現率が高い。
②ただでさえ暗い山道がガスるともっと不気味な状態になる。
③ピストンでやると往復6回登り返しがあり非常に疲れる。
■推奨サイト:ゆうやけハイカー
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